4月21日14時15分22秒。俺は悩んでいる…
「買うか、買うまいか…」
某アパレルショップの某メーカーの某Tシャツを眺めながら、長い長考に入る。
将棋の竜王戦か!ぐらいの長考。僕が好きな某メーカーのTシャツは去年も買っている。2枚も買っている。色がピンクと黒。今長考しているTシャツは白だ。しかもプリントも可愛い。
オッサンが可愛い?って思われるだろうが、今までは無地のTシャツを好んで着てきたが、50代になると、可愛いのが欲しくなるのだよ。
なんやろ、自分に無いものが欲しくなるというか。いや俺に元々かわいさなんてないのだが…
あーこの白Tシャツ欲しいなぁ……
なぜそんなに悩む?Tシャツぐらい買えば?と思われるだろう。この某メーカーTシャツは、高いのだ!Tシャツ1枚ごときが、税込7700円もしやがる!庶民の俺にはバカヤローな値段なのだ。
買うにしても、試着はしてみたい。Tシャツって試着できるなかな?あ、できるな!前にやったことがある。
ただ、(試着イコール購入)という、変な定義が俺の中にある。試着すると買わなければいけない…みたいな。
もちろんそんなことは無い!試着だけしまくって、買わずに「ありがとう」で帰っても何も問題ない!わかってる。そんなことはわかってるのだが……俺は変な気を使ってしまい、それができないのだ。
普段、オラオラ精神で生きてる俺だが(どんな精神?w) こういうとき、わりと肝っ玉が小さいあかんたれな面がある。
いやあかんたれでは無い。人間というのは、なにかしてもらったら、お返ししなければならない、という『お・も・て・な・しの気持ち』が働くと、何かで読んだことがある。
だから俺は、おもてなしの精神が強いだけだ。
そういうことにしておこう。
っていうか俺はさっきから何をごちゃごちゃ考えているのだろう。
さっさと決めろよ!この優柔不断男が!
買うのか買わないのか!どっちなんだい!
いやとりあえず試着だ。
よくよく考えたら、試着なんて気を使うことなく聞けばいいんだ!店員なんて気軽にどうぞ〜と言うだろうし、そもそも試着だけでも嬉しいだろうし、店員さんの着てる服を試着さしてくれというわけじゃないんやし。笑
最初に「気に入らんかったら買わへんし」
ってかましておけばいいやん!
よっしゃ声をかけよう!
「すんません 試着いいですか?」
「ご試着どうぞ〜 」
若い女性店員が気持ちよく対応してくれた。
「こっちのLも持っていっていいですか?」
「もちろん どうぞどうぞ〜」
これまた気持ちよく対応。
「気に入らんかったら買わへんけどね〜笑」
ちょっとニコニコしながらかましてみた。
「はい、もちろんもちろん」
笑顔で気持ちよく対応してくれた。
あ〜言うて良かった〜。
さて、試着してみる。
ん…
なんか、ちがう……
太く見えるし似合ってない……
試着を終えて、店員さんに声をかける
「なんか思ってた感じと違いました〜ごめんね」
謝る必要なんてないのだが。
「全然大丈夫ですよ!ありがとうございます」
めちゃくちゃ感じええやん!
てか、ふつうはこういう感じなのか。
俺が、(試着イコール買わなければいけない)
という勝手な決めつけをしていただけか。
とにかく試着しといて良かった。
Tシャツは買えなかったが俺は人間として成長できたと思う。
でも俺は、なんか店員さんに悪いと思ったのか、すぐに店を出て行かずに他のTシャツを見ていた。買う気もないのに。笑
また明日。